2011年11月18日

ビジネスモバイルで勝者となるための開発戦略

2012年をマルチデバイス戦略確立の年に

昨年はじまった怒涛のモバイル化にどのように対応していけばよいのか。適正価格やサービスの物指しのない中、どのように判断を下していったらよいか。適切な開発環境は何か。
Forrester Researchの主席アナリストであり、次世代モバイル、Open Web、ソフトウエア開発生産性改善のエキスパートであるジェフリー・ハモンドは、状況を整理し、疑問に答えることのできる数少ない一人だ。
彼が、Magic Software  Enterprises Inc.主催のウェビナで118日に講演した内容を構成してレポートしよう。
 

モバイル開発は既に開発主流の一角をなす

2010年、欧米でのモバイルアプリケーション開発は、閾値を超え、一部の先駆的な利用からアプリケーション開発主流の一角を形成するに至った。しかし、『iPhoneアプリがほしい』という声によって始まったこの流れは、いまや、複数のデバイスやOS向けに開発を行わなければならないという現実に直面している。データが示しているのは、モバイルアプリケーションの開発者が、すでに複数プラットフォーム上でネイティブアプリケーション開発をおこなっていることだ。新規開発対象としてタブレットがモバイルフォンに加わることで、状況はより複雑化してきている。

日本の状況を付記しておこう。今後開発予定のモバイルプラットフォームを複数回答で調査すると合計が300%近くなる。日本でも、ジェフリーの指摘のように、複数デバイス向けの開発が趨勢となっていることがわかる。
 
                 モバイルアプリケーション開発への取り組み状況は? 20114月調査 (出典:グレープシティ株式会社)

 

ライフサイクルの短さがもたらす衝撃

PCとモバイルデバイスは、同じように見えるが、多くの観点でまったく異なるものとみなす必要がある。
(1)アプリケーションの観点 :モバイルデバイス上のネイティブアプリケーションを開発するにはそれぞれ異なる言語を習得する必要がある。
 (2)デバイスの観点 :PCは会社から数年毎に貸与されてきたが、モバイルデバイスは会社から貸与される前に多くの人々が個人購入している。
(3)セキュリティの観点 :したがって、混在を前提とした層別管理が必要となる。ユーザが管理するアプリケーションと、企業が管理するもの。同じく企業管理対象であっても、デバイス上にあるものと、サーバ側にあるもの。
 (4)ライフサイクルの観点 :さらにインパクトが大きいのは、ライフサイクルの違いだ。これまでPC上のアプリケーションのリリースは、OSの更新インターバルと関連して毎年ないし1年半毎、しかも、ほとんどの場合、1系統のOSにだけ対応していればよかった。これに対して、モバイルOSは更新頻度が年に少なくとも2-3回はある。もし、4種類のデバイス(4つのOS)をサポートすると、最低年2回のリリースとしても、年間8リリースを、OS更新に合わせて行う必要がある。しかも、モバイルデバイスはシェアの変動が大きく、ユーザは12から18ヶ月ごとにデバイスを(異なるOSに)買い換えていくのだ。
 
「したがって、モバイルアプリケーションをより速く制作する能力が必要だ。そのためには、よりアジャイルな制作手法が必要だ。開発ツールや技術も、その迅速なフィードバックを開発に活かせるものを選択する必要がある。

 

チャネル戦略のなかにモバイルアプリケーションを位置づけること

「開発ツールの選択肢として、ネイティブの開発環境、WEBのどちらがよいかとよく訊かれる。いつも答えているのは、選択肢は2つでなく4つであるということだ。 ネイティブとWEBのハイブリッド、マルチプラットフォームのミドルウエア型を加えて検討する必要がある。
「そして、開発手法とツールの選択の前に、行っておくべきことがある。それは:  (1)どのようなユーザ群を対象とするかを設定し、(2)目的を明確化したうえで、(3)提供すべきものと企業のモバイルへのコミットメントのレベルに応じて戦術策定することだ。
(1)モバイル化するユーザの設定 :購入暦のない消費者なのか、既に取引関係にある顧客なのか。ビジネスパートナーなのか、社員なのか。彼らのモバイルデバイス所有動向。
(2)目的 :売上を伸ばすことなのか、コスト削減なのか。モバイル特有の利便性向上を図ることなのか。または、GPSや履歴情報と組み合わせてコンテキストリッチ化を図ることなのか。
 (3)戦術 :対象ユーザ向けに目的を実現するために、企業のチャネル戦略の一環として、どのような戦術を採用するか。アウトリーチ。オフィスや家を離れた利用ストーリー。ヴァリューチェーン強化やMDM(マスタデータマネジメント)。また、人的資源配置、自社開発か委託開発かの選択。
これらの要素が開発手法とツールの選択に関わってくることは理解してもらえるだろう。
 

ワンオフ制作からの脱皮を図ろう

最後に全体を俯瞰して推奨事項を挙げてもらおう。

「必ずしも単独のモバイル戦略を持つ必要はない。チャネル戦略のなかで、モバイルが有効な分野に優先順位をつけること。チャネル統合効果を目指すこと。
「ユーザ動向に基づいて、スマートフォンのビッグ3を中心にサポートすること。WEB 、ハイブリッド、マルチプラットフォームのミドルウエア型、それぞれのデフォルト開発ツールを定めること。
「そうして、ワンオフでのモバイルアプリケーション制作を、過去のものとしなければならない。基幹系・eコマースなど従来の主流ラインから人的資源をシフトさせ、 アジャイルな開発手法を導入して、アプリケーションを速くリリースができる体制を作るべきだ。
 

ワンソース・マルチユースの開発環境


開発環境の観点からすると、ジェフリーがレポートした、複数OS毎の開発環境、短いライフサイクルというモバイル化の状況は、開発環境に次のことを要請しているといえる。

ワンソース・マルチユース
一度作ったアプリケーション資産を、様々な提供形態やデバイスに展開できる。
外部環境の差異を隠ぺいする力がある。
技術的に陳腐化しないこと
ビジネス社会の流れに追従している。
要件・仕様変更への対応が容易なこと
こういった要請にこたえる開発環境として、Magic uniPaaSを紹介したい。
その一貫したポリシーはアプリケーション形態に左右されることなく「開発者は固有のビジネスロジックの実装に専念すべし」というもの。次のように、多くのインフラレベルの設定やルーチン作業を開発環境任せにできる(開発者が関与しなくてよい)点に特徴がある。
+ データ処理の基本フロー記述
+ プログラム修正部の影響範囲への反映
+ 実行する外部環境(DBやクライアント)の違いへの対応
+ 負荷分散やデプロイメント 
 

外部環境の差異を環境が吸収

ユーザの実行環境が多岐に亘る(または変化した)場合、これに影響を受ける機能を調査しながら進める開発および修正は時間と経験を要することは皆さん経験があると思う。これら、開発の成果を出す観点からは、単なる妨害要素といえる事項を Magic uniPaaSでは、開発環境と実行エンジンが極力吸収(隠ぺい)しようとする。
クライアント環境に関していえば:
+     同一の環境、同一のプロジェクトファイルのなかで、同じ制作作法で、C/SWEBRIAの三種類のタスクを並存させることができる。
+     RIAアプリケーションのデプロイメントが自動化されている。
+     RIA/WindowsOS用フォームと、RIA/モバイル用フォームを、共有されたロジックのうえに作成することができる。


 

Magic uniPaaSでモバイルもRIAもクイックスタート

Magic uniPaaSは、2009年にWindows RIAに対応して以来、RIAアプリケーションの多OS対応を進めている。20124月にはiPhone/Android対応を予定している。もちろん、これらモバイルアプリケーションには、WindowsRIAで作成したビジネスロジックを共有することが可能だ。これからの数ヶ月を、Magic uniPaaSを習得しモバイル化のクイックスタートに備える期間としてはいかがだろうか。


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Forrester Research, Inc.
独立系のテクノロジーおよびマーケット調査会社。 欧米に9ヶ所のリサーチ センターをもち、技術が 企業活動に与える影響について、多くの企業にアドバイスをおこなっている。NASDAQ上場企業。
 

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